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頚椎症

2018.10.15
頚椎症

頚椎症の原因と症状、治療について

首が痛い女性

首が痛い女性

 

あなたは頚椎症という病気をご存じですか?

頚椎症とは加齢変化によって頚椎に骨棘ができ神経に刺激を与え、首や肩、腕に痛みやシビレ、手足の筋力低下、歩行障害が起きることもあるとても怖い病気です。

頚椎症は誰にでも起こりうる病気です。そして、症状が知らない間に少しずつ少しずつ進行する恐れもあります。

もしかしたら、今あなたのお悩みの症状も頚椎症かもしれません。

頚椎症には変形性頚椎症、頚椎症性神経根症、頚椎症性筋萎縮症、頚椎症性脊髄症があり、それぞれ症状や治療法が違います。

今回は頚椎症が起きる原因とそれぞれの症状について詳しくお伝えします。

 

1.頚椎症が起きる原因「骨棘」について

 

頚椎症の症状は頚椎に新生される骨棘が頚神経に何らかの刺激を与えることによって起こります。

骨棘は年を重ねるにつれて誰にでも形成されるものですが、骨棘が新生されたからといってすべての人に症状が起きるとは限りません。

 

1-1.骨棘とは

 

骨棘とは骨の辺縁部に新生する骨性の隆起のことをいいます。

肩、肘、膝、足首など関節の骨辺縁部や腱と骨の付着部に形成されることが多くあります。

頚椎で多く形成される部位は椎間関節、鈎椎関節です。

この椎間関節と鈎椎関節のすぐ近くに神経の通り道があり、骨棘ができる場所が悪く、大きくなって神経に刺激が加わると頚椎症の症状が現れます。

 

頚椎症

 

1-2.骨棘が形成される原因

 

関節に過剰な負担や炎症刺激がかかり続けたとき、人体は骨を増殖し負担に耐えようとする働きがあります。

頚椎の場合、椎間板が薄くなり上下の椎体と椎体がぶつかることによって、骨が増殖し骨棘が新生されます。このとき上下の椎体が骨棘どうしで繋がることもあります。

また、椎間関節では過剰な負荷がかかることによって、炎症刺激が発生し骨関節炎となり骨棘が新生されます。

 

1-3.骨棘があるかを確認する方法

 

骨棘はレントゲン撮影で認められ確認することができます。

骨棘が形成された部位や大きさにより刺激を与える神経が違い、その違いによって症状も変わってきます。

 

頚椎症画像2

 

2.変形性頚椎症の症状

 

変形性頚椎症は頚椎症の初期の段階です。

 

2-1.慢性的な首こり、肩こり

 

骨棘が新生されて頚神経が刺激を受けると、頚神経が支配している筋肉に影響を与えます。その結果、筋肉が緊張し慢性的な首こり、肩こりになります。

 

2-2.頻回に起きる首の痛みや寝違え

 

首、肩の筋緊張が続いていると、筋肉の血流が悪くなりプロスタグランジンやブラジキニン、セロトニンといった発痛物質が産生され痛みが起こります。

首周囲の筋肉に緊張があるとちょっとした動作でも筋肉が傷つくため、頻回に寝違えが起きることがあります。

また、肩甲骨付近の筋肉も緊張し、こりや痛みが現れることもあります。

 

2-3.慢性的な頭痛

 

頚椎の変形が起きると、首、肩の筋肉ばかりではなく後頭部の筋肉にも強い緊張を与えます。

緊張が続くと発痛物質が産生され、三叉神経、頚神経が受け取り頭痛として認識されます。これを緊張型頭痛といいます。

慢性的な頭痛に悩まれている方の原因は、頚椎の変形であるかもしれないので一度首のレントゲンを撮ることをおすすめします。

 

2-4.自律神経失調症

 

頚椎の変形で首こりが続くと自律神経のバランスが崩れ、副交感神経よりも交感神経のほうが優位に働く状態になってしまいます。

副交感神経は心と体をリラックスさせる神経、交感神経は常に戦闘モードにする神経です。

交感神経が優位に傾くと心と体がリラックス状態にならず、常にストレスがかかっている状態です。

この状態が続くと全身が重だるい、手足が冷える、低気圧が近づくと体調が悪くなるなど不定愁訴が現れる自律神経失調症が起きることがあります。

 

2-5.頚性めまい

 

頚椎が変形し首こりが続くと「いつも船に乗っているみたいなフラフラする感じ」「雲の上を歩いているような、ふわふわした感じ」など浮遊性のめまいが現れることがあります。

グルグル回転するような回転性のめまいは、メニエール病など内耳が原因のことが多いので耳鼻科を受診し治療します。

しかし、ふわふわするような浮遊性のめまいで耳鼻科に受診し、薬を飲んでも改善されなかったり内耳に異常がなかったりした場合は、首が原因の頚性めまいの可能性が高くあります。

 

3.頚椎症性神経根症の症状

 

頚椎症性神経根症は変形性頚椎症の症状に加え次のような症状が現れます。

 

頚椎症性神経根症

 

3-1.トリガーポイント形成による片側の腕の痛み

 

慢性的な首こり、肩こりや寝違えが続くと筋組織が傷つき、トリガーポイントが形成されます。

トリガーポイントとは筋肉の一部分が硬く塊まった状態になり、その部分を押すと飛び上がるような痛みが誘発されるポイントのことをいいます。

トリガーポイントの特徴は痛みの原因と違うところにも痛みが現れることで、これを関連痛といいます。肩の筋肉にトリガーポイントが形成された場合、腕に関連痛の痛みが現れます。

 

トリガーポイント鍼治療

 

3-2.腕の筋緊張による片側の腕の痛み

 

頚椎が変形し腕の筋肉を支配する神経に刺激が加わると腕の筋肉が緊張します。

その状態で腕を酷使するとブラジキニン、プロスタグランジン、セロトニンといった発痛物質が産生され、腕に痛みが現れます。

 

3-3.腕、手のしびれ

 

頚椎が変形すると神経や血管に刺激を与えしびれが現れることがあります。

頚椎症性神経根症のしびれは大きく分けて2種類の症状があります。指先に現れる持続性のしびれと腕や手に間欠的に現れるしびれです。

指先に現れる持続性のしびれは頚椎に近いところで、骨棘や靱帯など硬い組織で刺激が与えられている状態。

腕や手に間欠的に現れるしびれは頚椎よりも離れたところで、筋肉など柔らかい組織で刺激を与えられている状態だと考えられます。

持続性の指先のしびれは改善が難しく、間欠的に現れる腕や手のしびれは改善が見込める特徴があります。

 

4.頚椎症性筋萎縮症(ギーガン型頚椎症)の症状

 

頚椎症性筋萎縮症とは文字通り、頚椎症が原因で腕の筋肉が萎縮する病気です。

筋肉が萎縮する原因は筋肉自体の問題で筋肉が萎縮する「筋原性筋萎縮」と筋肉と繋がっている神経の問題で筋肉が萎縮する「神経原性筋萎縮」です。

頚椎症性筋萎縮症の場合は頚椎の変形で、腕の筋肉を支配する運動神経か障害されて起きる「神経原性筋萎縮」です。

 

4-1.片側の腕が上げられない

 

腕を上げるときに使われる三角筋が筋萎縮するために、腕が上げられなくなります。

 

4-2.片腕の肘を曲げて重たいものが持ち上がらない

 

肘を曲げるときに使われる上腕二頭筋が筋萎縮するため、肘を曲げづらくなり重たいものを持ち上がらなくなります。

 

4-3.握力が弱くなる

 

物を握るときに使われる前腕の筋肉が萎縮するため、握力が弱くなり物を落としやすくなったり字が書きづらくなったりします。

 

4-4.痛みやしびれは感じないことが多い

 

頚椎症性筋萎縮症の場合、痛みやしびれを訴えることはあまりありません。

痛みやしびれを感じるのはまだ神経が生きている状態なので、痛みやしびれを感じるほうが症状は軽いということになります。

 

5.頚椎症性脊髄症の症状

 

頚椎症性脊髄症とは頚椎の変形で脊髄が圧迫され、上肢だけではなく下肢などにも症状が起きる頚椎症の中でも最も重い病気です。

頚椎症性脊髄症は脊髄の前方の骨が骨棘を形成するのと同時に後方の靱帯も肥厚し、脊髄の前後から圧迫されるため砂時計のようにくびれて細くなります。

脊髄は脳と足を繋ぐ中枢です。その中枢が細くくびれることによって情報が行き来しづらくなるため左右上、下肢の異常、身体の異常が現れます。

 

頚椎症性脊髄症

 

5-1.頚部後屈による電撃痛

 

頚部を後屈したときに脊髄の上方から下方に向かい電撃痛が走ります。

人体の構造では頚部後屈で脊髄の後方の靱帯が、前にせり出すようになっており脊柱管が狭くなります。

骨棘で脊髄が圧迫されているところに、さらに脊髄を圧迫することになるため痛みが起こります。

 

5-2.両側のしびれ、感覚異常

 

左右の上肢、下肢にしびれと感覚異常が現れます。

感覚異常は物に触れても感覚がない、足に触られても感じないということが起きることがあります。

 

5-3.両側の上肢に力が入らない。

 

両側の筋力が落ちるため握力が弱くなったり、重い物を持てなくなったりします。

 

5-4.手先の細かい動きが不自由になる

 

脊髄が圧迫されるためボタンの掛けはずしや字を書くこと、お箸の使用などの手先の細かい動きが不自由になることがあります。

 

5-5.歩行障害

 

下肢の症状として足を前に出しにくい、踏ん張りがきかなくてよくこけてしまう、ギクシャクした歩行になってしまう、階段を昇り降りするとき怖くて手すりが必要などの歩行障害が起きることもあります。

 

5-6.膀胱直腸障害

 

膀胱直腸障害とは頻尿、残尿感、開始遅延、便が出にくいといった症状が現れることをいいます。

 

6.頚椎症の治療について

 

頚椎症の治療には保存療法と手術療法の2つに分けられます。

保存療法とは投薬、注射、リハビリなどの治療を施し、自然治癒力の力で身体を治していく療法です。

手術は重症例に対して脊髄を圧迫している部分を取り除いたり広げたりして、圧迫を和らげる目的に行います。

 

6-1.保存療法で治療される頚椎症

 

保存療法で治療される頚椎症は変形性頚椎症、頚椎症性神経根症になります。

 

保存療法の種類

保存療法には病院で行う投薬や注射、リハビリなどの治療と病院以外で行う鍼灸、整骨、マッサージなどの医業類似行為の治療があります。

しかし、医業類似行為の中には頚椎症の方が受けると神経、脊髄損傷の治療事故が起きる治療法もあるので注意が必要です。

 

頚椎症におすすめの医業類似行為―鍼灸治療

詳しくは「頚椎症性神経根症の最良の治療が鍼灸治療である5つの理由」を参考にしてください。

 

頚椎症で受けない方がよい医業類似行為―マッサージ、整体、カイロプラクティックなどの手技療法。

詳しくは「頚椎症性神経根症の治療で、選んでもいい治療法と選んではいけない治療法とは」を参考にしてください。

 

6-2.手術療法の可能性がある頚椎症

 

手術療法を行う可能性のある頚椎症は、頚椎症性筋萎縮症と頚椎症性脊髄症になります。

 

7.まとめ

 

今回は頚椎症の原因と症状についてお伝えしました。頚椎症の症状は頚椎に骨棘が形成されたからといって必ず症状が起きるとは限りません。

日常生活で起きる疲れや負担が二次的要因となって症状が現れます。

ですから、頚椎症にならないためにも日常生活で、首に負担をかけないようにすることが大切です。

そして、少しでも異常を感じれば速やかに医療機関を受診し、早めの対処することを心がけてください。

 

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